「百華にね、良いお話があるの♡」

いや、悪い話にしか見えないです。沙知さん。

次の一言で私は、決して平凡な学校生活が送れなくなってしまうなんて、思ってもいなかった。



「百華、学級委員に決まったから♡」

ふーん…。

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」

「ちなみにもう1人は木下 照陽君だからー。」


「なんでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

「百華が寝てたのが悪いっ☆」

「でも、でもぉ…っ。」

涙目になりながら抗議する私に、にっこにっこな笑顔の沙知という、教室の隅に変な構造が出来ていた。

ふと、気づいて周りを見ると皆こっちを見ていた。

「な、なんか皆見てるよ…。」

沙知に助けを求める。

「百華が叫ぶからー。」

沙知は気にしてなさそうだったが、私にはきつい。この視線はきついよ。

うぅ…帰りたいよぉ…。