「あっ!!あと俺なぁ、今中単の免許
  とりに行ってんねん♪」

 「まぢで!?あたし一番乗り予約ね♪」


 「どやろなぁ~♪まぁとれたら一番に
  教えるからなぁ!!」


 「うん!!待ってるね♪」




 すばると交わす、こんな些細な会話が
 大好きだった。


 彼氏彼女じゃなくても、ただすばると
 一緒に居れる事が幸せだった。




 そして1週間後、すばるは店を辞めた―。





 「小栗辞めたら淋しいよぉ-!!」


 すばるが居なくなってからのエミリの口癖…



 「エミリどんだけ小栗好きよ!!」



 すかさずユリカが突っ込む。



 「あたしまぢ小栗好きだったんだもん!!
  ホント切ない-…あたしも辞めるぅ…」




 店の中ですばるとあたしが連絡を頻繁に
 取り合ってるのを知ってるのは
 なおとユリカだけだった。
 すばるの事を好きだった子も多かったし
 曖昧なこの関係を説明するのも面倒くさかった。



 「ホント小栗のなにがいいのかねぇ…。」



 ユリカはあまりすばるを好きじゃないらしい。

 何か理由があるらしいんだけど
 それはあえて聞いていない。