りんside/









涼太「名前は?」







ボ-ッとしていると、

涼太先輩に質問された。















りん「え、あ、えっと…」


涼太「焦りすぎ」







優しく笑う先輩。















そうだ、この笑顔に

あたしは惚れてしまったんだ。







この笑顔に、

あたしは虜にされてしまったんだ。















りん「愛田りんです」


涼太「りん…ね」


りん「あ、はい!」







先輩に名前を呼ばれただけで、

あたしの胸はドキンと跳ねた。















涼太「彼氏いるの?」


りん「いないですよ」


涼太「へえ」







思い切って言ってみた。















りん「先輩は彼女さんいますよね」


涼太「まあね」







そう答えた先輩の顔が、

誇らしさを持っているように見えた。















すると向こうに、お兄ちゃんが

にやにやしながら

歩いてくるのが見えた。







るい「涼太、こいつの世話さんきゅ-」


涼太「余裕。てか兄妹だったんだな」















お兄ちゃんたちが

ワイワイ話しているけど、

もうあたしは幸せで胸がいっぱい。







涼太「あんた、応援部だよな?」


りん「はい!」


涼太「じゃあ今週の土曜日の試合、

  応援全力でよろしく-」















そう言ってお兄ちゃんと

涼太先輩は行ってしまった。







あたしはやっと、

深い息をついた。