結婚式の招待状─
その言葉がこの数分間で大ダメージを与えた。
「け、っこんしき…ですか?」
「あ?ああ、俺のじゃないんだけどな」
課長のじゃ…ない?
──良かった…
ホッとしている事に、その時は気づかな
かった。
「そこで、なんだが」
「…っと、その前に上がりませんか…?」
さっきも上がるといったが、玄関でずっと立ち話をしてしまった。
…課長はずっと黙ったままだ。
「君って人は…馬鹿なのか?
少なくとも大の大人が彼氏でもない男を家にあげるか?」
「え、ごめんなさい…」
何時ものように怒られたと思って涙目になっていると、ため息をつかれた。
また怒られる…!
そう思って目をぎゅっとつぶった。
「…違う、怒ってない。ちょっとした──」
その先の言葉は更なるお客さんの音で聞こえなかった。
******************
「なに、言おうとしてたんだ…俺」
その言葉がこの数分間で大ダメージを与えた。
「け、っこんしき…ですか?」
「あ?ああ、俺のじゃないんだけどな」
課長のじゃ…ない?
──良かった…
ホッとしている事に、その時は気づかな
かった。
「そこで、なんだが」
「…っと、その前に上がりませんか…?」
さっきも上がるといったが、玄関でずっと立ち話をしてしまった。
…課長はずっと黙ったままだ。
「君って人は…馬鹿なのか?
少なくとも大の大人が彼氏でもない男を家にあげるか?」
「え、ごめんなさい…」
何時ものように怒られたと思って涙目になっていると、ため息をつかれた。
また怒られる…!
そう思って目をぎゅっとつぶった。
「…違う、怒ってない。ちょっとした──」
その先の言葉は更なるお客さんの音で聞こえなかった。
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「なに、言おうとしてたんだ…俺」