『大好き』
あたしはありったけの気持ちを伝えた。
『知ってる』
龍樹はそう言うと、
口角を少しあげて笑った。
こいつ、エロいよな....
色気ハンパないし....!!
エロ龍樹はあたしにキスをした。
『ねぇ、龍樹』
『なんだよ』
『龍樹は、どこにもいったりしないよね?』
『当たり前のこと聞くんじゃねぇよ』
『信じていいよね...?』
あたしの声がかすかに震えた。
『約束する』
龍樹はあたしの顔をみた。
『俺はこの空の下、
どこまでも、いつまでも
お前の側にいてやる』
涙が溢れた。
どうしてこうも....
お前らは似てるんだよ...
言うことまで一緒か....
でも、今の龍樹はあの時の夏樹とは違う顔をしていたから
あたしは安心した。
龍樹。
信じていいよね?
龍樹は....
夏樹みたいに、
あたしのまえから居なくなったりしないよね?
この時のあたしは、
何もわかっていなかった。
龍樹のことも。
夏樹のことも。
そして....
あの夏のことも。