―凜said―

あっという間だった。
噂で聞いたことがある....。
龍樹はめちゃくちゃ喧嘩が強くて、
この辺は龍樹と怜雄で制圧してるらしい。






...の訳だ。
こいつ、なんかめちゃくちゃ強ぇえ!!
冬月が倒れた後、
気付いたらあたしは龍樹の腕のなかにいた。
周りには、ズタボロの方々...。

なんて早業だっ...!

『怪我してねぇか、馬鹿』
そう言って、龍樹は来ていたパーカーを
あたしにかけて、笑った。




『ぅ...』
龍樹の顔と、香水の香りを改めて感じたあたしは、知らないうちに泣いていた。




『ッ!?ちょ、馬鹿何泣いてんだよ!?』
『遅いよぉ...りゅ...きのっ、アホ!』




『あー、悪かった悪かった。』

なんか、すごい安心する...
なんでだろう...

『うち来るか?』

...!?

『お前本当馬鹿』
龍樹は、どうしようもねぇって顔した。

『姉貴いるし。』

ふ、ふぅ...だよな!