―凜said―

龍樹があたしと出会って変わった...?
昔は、笑わなかった...?

どうゆうことだ。
さっぱり意味わからない...!!
怜雄ってたまに、
すごいミステリアスなんだよなぁ...
それもモテる要因だったりしちゃうのかなぁ。

んー...なんかモヤモヤするなぁ。
龍樹に会いたいかも...

...は!?
あたし今...いやいや、ないない。
あたしが...ない!絶対ありえない!!

何か最近自分が分からなくなってきてるよなぁ...あたし、なにやってんだか。






『更級さぁぁぁん』
遠くから声がきこえて振り返ると、
4、5人の男子がこっちに走ってきた。




『俺、冬月 速斗知ってる?』
んー...ぁあー。
たらしだって噂聞いたことあるけど。
確かに顔はそこそこだけど、
毎日龍樹と怜雄と一緒にいるあたしにしたら、別にイケメンじゃな...





『俺と付き合ってよ』
いきなり、ガッ!っとあたしの手を握った冬月。




...はぁ?なに?
『ちょ、離してくれません?』



『じゃぁ、俺と付き合ってよ。あんた、八神 龍樹と付き合ってるわけじゎないんでしょ?』





ま、まぁ確かに付き合ってるわけじゎないですけど...

『だから何?なんで貴方と付き合わなきゃいけないんですか?』

『冷たぃなぁ。俺と一回寝れば、好きになるよ?』
冬月はニヤニヤ笑う。

...は?
何いっちゃってんの、こいつ。





『八神のお気に入りが、どんな奴か知りたいんだけど?』

『ッ!?ちょ、やめっ...』
男のうちの2人が、あたしの体を押さえつけた。
そのうち、手が上下し始めて...



『ちょっと!!!どこ触ってんの...や!!っ』
冬月があたしの制服のボタンを乱暴に外した。

『八神が側にいなきゃ、みんなこんな可愛い子放っておかないもんなぁ。』
あたしのあごを持ち上げて、
顔を近づけてくる...


...嘘だろ!?キスか!?
ファーストじゃないけどこんなやつと...やだっ!!

助けてよぉ...

りゅ...うき...っ









その時、
絶望の淵に陥ったあたしの目の前で、
鈍い音をたてて、
冬月は倒れた。

そして、その先に見えたのは
珍しく息を切らせた龍樹だった。