「……はっ?」
「付き合ってほしい」
これは、私に対する告白なんだ。
でも、は?だよ。訳がわからない。コイツは私が楠本くんのこと好きなの知ってるはず。
「どういうこと?」
「どういうことって……好きなんだ。俺。おのはるのこと」
「あり得ない。あり得ない!」
「あり得なくないんだよ。俺はおのはるが好きなんだ!」
教室から出てきた美羽の顔が、驚きに満ちていた。同時に涙目に……。
「も、もう。何言ってんの!そんな冗談いらないからっ……」
「冗談なんかじゃ」
「はいはい。美羽が好きなんでしょ」
わざと大きな声で言って、退散。

はい、もう私は美羽と顔を合わせられないっと……。