雪side






ピンポーン。と家の中に音が鳴り響いた。




「あ、もお学校の行く時間か!急がなきゃ美果を待たせちゃう」



私は急いで玄関まで走った。


ドアを開けると…そこにいたのは




「よっ」


少し、制服を着崩してて



「あれ?晴輝?」


髪の毛にワックスかけてる



「なんだよ、はよ」


サッカー好きのばか。



「おはよ…??晴輝、明日試合なのに朝練は??」




「今日は、休みだってよ。だから、優斗と美果一緒に登校するってさ。ほら早く行くよ!」




「う、ん!」




久ぶりだな。晴輝と一緒に登校するの。なんか懐かしいな…笑笑



あれ…?




「晴輝 また背、伸びた?」




また知らない間に晴輝の身長が伸びてる。
どんどん大人になってる。




前まで私と変わらなかったのにな。




「ん?雪ちっちゃくなった?笑」



「もう。笑笑」




全くなんだから。笑




「雪?明日の試合勝ったらさ…」




「ゆーきー!」



話してる最中に突然、健汰が走ってきた。




「雪!この前のさ!数学のノートありがと♪」



「あ、全然大丈夫だよ!まだ持っててよかったのにっ」




「いやいや、悪いからさ。雪ってさほんと字がキレイだよね。うらやましいよ!」



健汰はお世辞がいつも上手だね。


そんなお世辞にもいつも嬉しくなってる自分がいる。



「ありがと~」




「あ、晴輝?さっきの話の続きって?」




「なんでもない……じゃあ、俺先行くわ」


晴樹はいつもより不機嫌そうな顔をしているように見える。


「あ!晴輝待って!私もいくっ!」



その時、私の左腕を誰かが掴んだ。



「行かないで」



それは…健汰だった。


真面目な顔をしながら掴んできた。




「あ、うん」





そんな真面目な顔したから晴輝の方に行けなかった。


いつもはこんな感じじゃないのにな。



「あ、数学でききたい所あったからさ!」




健汰は急に笑顔になって言い出した。





「じゃあ、休み時間教えてあげるよ!」





なんだ、急にそんな顔するから 怒られるのかと思ったよ。




「やった!ありがとね!」




健汰はそう言い残し去っていった。