理沙とはもう1人入ったマネージャーのことで、秋仁さんとは弘生さんと同級生のバスケ部の先輩。
秋仁さんはとても気さくな人で、私と帰宅方向が同じと言うこともあり、とても仲良しの先輩。

理沙を誘わないで私だけというのはなぜだろう?

「私だけ、ですか?」

「あ、嫌だった?」

「いえ、そういうわけでは…」

「実はちょっと相談があってさー。
片平さん(理沙)の意見はあんまり参考にならないかなーなんて。」

弘生さんはそう言ってニコッと笑った。
ときどき言葉に刺があると知ったのは最近のことで、今でも少しドキっとしてしまう。


「あ、でも秋仁さんいるなら行きます。」

そう誤魔化すくらいしか対応できない。


「おっけ。
部活終わったら着替えて、部室来てくれる?」


そう言いながらボトルを私に渡し、入れといてね、と笑顔でコートに戻っていった。