愛おしいよ、おまえが。



『中一の時、おまえと付き合った瞬間の気持ちとか、正直あんま覚えてないけど‥』


「‥ん」


『少なくても中学卒業くらいから、どっぷりとハマってましたけど?』



いきなり驚いたような顔で俺を見上げた。

そして


「うそ!」

…と、何故か断言されてしまって。



『…なんでだよ』


「だって‥っ、」


『じゃあ、今まで他の女に興味がなかったのは何で?』


今も、昔も、これからだって

きっと一生そんな事ない。

「そ、んなの…知らなぃ‥」


『……』


小さくなる語尾に、また笑ってしまいそうになるのを必死に堪えた。


堪えたのに

素直じゃないな、と軽く口づければ

「……」



何が起きたのか分からないといった様子で固まる海梨に、今度は我慢できなかった。