「どうしたの?」と俺は言ったが。長谷部さんは何も反応せず、ただこっちを見ているだけだった。そんな長谷部さんを可愛いと思ってしまった。




その瞬間、長谷部さんは俺の手首を掴んだ。
そして走った。
俺は引きずられるように走った。





長谷部さんはどこへ向かっているのだろう。パニックになった。まるで訳が分からなかった。






物理準備室の扉を開け、俺と長谷部さんはその中へ急ぐように入っていった。