廊下は人だらけだ。窓からまだ朝の光が差し込んで、埃が舞っているのがわかる。それを掻き分けて泳ぐようにスカートが揺れていく。俺はそこを通る。はぁ、これから先の生活がこのクラスで、とは考えられないほど憂欝であった。そうやって、階段を上がる。




二年四組。そう書かれている教室はワックスで研かれて若干新しい雰囲気になっており、なにか入りづらいカンジだった。


中に入る。予想していたより人はいない。女子が本を読んでいる。文科系な雰囲気を醸し出している。
なんか居づらいなぁ。と田村とくれば良かったと後悔していた。俺は左から二列目、前から三番目の中途半端な席に着席した。椅子を引く音は教室に響き渡り、恥ずかしい気持ちになった。俺は、机で寝ていた。