なにげにクラスになじめるか不安があることを思い出した。知り合いは田村(噛みすぎ)しかいない。他に誰か知り合い作らなきゃなーと思いつつクラスのドアを開けた。


「うぉい星山!遅いぜぉおまえ」と、田村は言う。田村はすでに知り合い何人かと話していた。
俺は田村に近付き、最寄りの席に座った。

「星山はこのクラスあんま知り合いいないよなゎ?こいつは一年のときに一緒だった木本っていう。」

「うぃ!木本ですどーも。星山って前見た気がするよ。涙っていう名前なんやろ?」

「そうそう!あ、一年間よろしく」


という流れで、木本と知り合いになった。木本のことは知っていた。明らかに他の人とは違う、物凄い何というかイケている顔面の持ち主で、「あああんなかっこいい人とはどーせ話しもしないんだろなー。」という感じだったので今、喋っていることに驚きを隠せなかったのだ。



「木本はなんか変な音楽ばっか聞いてんだよ!星山と趣味あううんじゃない?」と、また田村は噛みながら言った。

「何聞くの?」


「えー…最近はフィッシュマンズとかゆらゆら帝国の新譜とか聞いてる。知らない?」


知っているどころか、バリバリド真ん中な趣味に驚いた。こんな奴同じ高校に居たのか。と興奮した。

「いや知ってる!!木本とは仲良くやってけそうだよ!」

「マジ!?知ってるんだ〜すげぇ」


というところでチャイムが鳴った。