チャイムが鳴り響く。どこまでも。丘のような場所に位置する校舎から、この冷め切ったコンクリートの街が見えて気持ちいい。次第に着席する人たち。



新しい担任は、古典を担当する加藤英二だ。俺は奴が入ってくるやいなやため息をついた。奴は、話が長い。


くどくどと新しいクラスでの所信表明をしている。俺は横目などであの女子を探している。しかし見当たらない。俺は、なんだかがっかりした。なんでがっかりしたのかさえ分かっていない自分だった。



今日は始業式と掃除。そして部活がある。