朝から元気だなぁ…。若いなぁー…。
私、吉田琴音(よしだことね)は高校に入学してまだ1ヶ月しか経ってないとゆうのにこんなおばさんみたいなことを思いながら苦手な朝を迎えていた。
「おっはよー琴音!」
「あ、おはよう千尋」
私の肩を叩きながら挨拶をしてきた彼女は保育園からずっと一緒で幼なじみの
加藤千尋(かとうちひろ)だ。
「いやー、工藤くんの人気は相変わらずすごいね、教室に入るのも一苦労だよ。」
彼女の言っている工藤くんとは、
私の隣の席で入学してまもないにもかかわらず既に学校一のモテ男と呼ばれる
工藤翔也(くどうしょうや)のことなんだけど…
「なんでみんなあそこまで騒ぐんだろう。」
私にはあんなに騒ぐ理由がわからない。
確かに、少し長めの黒髪に切れ長の目、
スッと通った鼻筋、少し薄めの唇で
顔は整っていてかっこいいと思う。
思うけど…騒ぐほどなのかな?
「騒ごうとは私も思わないけど、騒ぎたくなるのはわかるなぁー、工藤くんかっこいいし」
そんなものなのかなぁ〜。