数ヶ月後に30半ばの夫婦が施設を訪れた。

向日葵を引き取りにきた。

聞けば,向日葵の遠い親戚らしい。

「向日葵ちゃん。よろしくね。」

にこっと笑うおばさん。

「向日葵はおじさんとおばさんの所に行くの?」

「そうだよ。おじさんとおばさんと一緒に暮らすんだよ。」

そう言って向日葵を抱き上げるおじさん。

この時ぼくの中で何かがはしった。

この時に気がついていれば良かったんだ…。