中学の頃から変わらない、聡くんの優しい笑顔。
何度、この笑顔に救われたんだろう。
「なぁ、由香」
「うん?」
「……そろそろ、ネタばらしといきますか?」
それまでの優しい笑顔は、いたずらっ子のような含み笑いへと変わる。
あたしはその提案に即答できず、口を閉ざしたままうつむいた。
「まだ早いかなー」
呑気に言う聡くんの隣で、あたしは不安に駆られる。
勢いで、聡くんの『計画』にのったくせに……。
今になって、少しずつ後悔するなんて……。
『真実』を知った笠原くんは、どう思うんだろう――。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…