フーフーと荒い息を立てながら激怒するわたしを、タロウさんは「まぁまぁ」となだめました。
「縁結びの神様がついているんだよ、あの二人には」
「え……、縁結びの……神様」
「そう。僕たちは狛犬。神様に逆らうわけにはいかないんだ」
そう……。
そうなのよ。
狛犬としてのプライドを崩してでも、神様には従わないといけない悲しき運命。
「……しかたないわ。神様がついている以上……」
「でしょう??」
深い溜息をついたわたしに、タロウさんは、にこりとお日様のような笑顔を見せてくれました。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…