あら、それじゃあ、男の子の願いを叶えてあげなきゃ。


そう言いかけたわたしに、タロウさんは興奮したように言いました。



「二人は赤い糸で繋がっているよ?

この男の子も本当は尾関由香のことを好きなんだよ」


「えぇっ!? なんですって?」


「しかもね、自分ではまったく気づいていないんだよ」


「まぁ! そんな鈍感な人間がいるのね」




……あきれてしまいました。



男の子は息を切らせ、汗をいっぱいかきながら、延々とお百度参りを続けています。