「お百度参りだわ、タロウさん」


「うん。難しい願い事じゃなきゃいいね」



お百度参り。

それは、体力的にも精神的にも、とてもきついもの。


わたしとタロウさん。

よほど無理な願い事じゃない限り、叶えてあげているのです。


この男の子もきっと、どうしても叶えてほしい願い事があるのね。



「……どうか、尾関由香と同じクラスになりませんように!」



あらっ?


そんなに簡単な願い事なの?


わたしもタロウさんも拍子抜けしてしまいました。