わたし、狛犬のハナコと申します。 相棒のタロウさんと一緒に、神社の境内におります。 「ハナコちゃん。誰か来たよ?」 「……あら、若い男の子ね」 見ると、若い長身の男の子。 何やら必死な顔で、こちらをじっと見ています。 「どうしたのかしら?」 男の子は靴を脱ぎ始め、裸足になりました。 それを見て、わたしとタロウさん、ピンときたのです。