それは、よかった?


報われない笠原くんへの思い。

「もう忘れたら?」

いくら優しい聡くんだって、きっとそう言うかもしれないと思っていたのに。



「自分の気持ちを大切にするんだぞ」



ゆっくりと優しく、聡くんはあたしの頭を撫でる。


自分の気持ちを大切に……。


今でも笠原くんを好き。

あたしは無理にあきらめたりはしない。


ただ、追いかけることを止めただけなんだ……――。