「由香もさぁ、学校の先生を目指しなよ。あんたは、やれば出来る子なんだから!」
お母さんのような口調であたしを励ます愛美。
やれば出来る子かぁ……。
この学校に入学できたように、頑張ればきっと報われるのかな。
「頑張って目指そうかな。学校の先生」
「おっ、やる気が出て来た?」
「うん!!」
このままずっと、笠原くんのことで尾を引き続けるわけにはいかないんだ。
進路のことも本腰を入れて考えないといけない。
笠原くんだって……。
いつまでもウジウジしているあたしの姿なんか見たら……。
もっともっと嫌いになってしまうかもしれない。