――ちゃんと、分かっているよ。 メールだって、きっと、怒りながら送ってきたんだ。 そして、あたしからのとぼけた返信に、本気で怒ったかもしれない。 大嫌いだと、ずっと言われ続けてきた。 態度でも示されてきた。 それなのにあたしは、 やっぱり好きなんだ……――。 笠原くんが立ち去っていく足音。 それが永遠の別れのように感じて、あたしは崩れるようにしてその場に座り込んだ。