「じゃ、これは?」



携帯の画面を突きつけられた笠原くんの表情が変わる。

あたしと笠原くんのメールを、聡くんは気づいていたんだ。



「……つぅかさ、ハッキリ言ったらどうなんだよ。ネタバレすんだろ?」



遠まわしに話を進める聡くんに、笠原くんはひどく苛立っている。



「そうだな、ネタバレするんだったな」



斜め45度から覗く、聡くんのニッと笑う顔。

あたしはキュッと目を閉じた。


とうとう、この時がきたんだ――。

きっと笠原くんは、あたしを非難する。