「カサハラ……ショウゴ……」



――笠原くん!?


そんなこと、あるはずがない。

ううん。

こんな状況だからこそ、あり得るのかもしれない。


きっと、成美ちゃんのことだ。

このメールを開いたら、あたしへの文句が画面いっぱいに表示されるに違いない。



ずっと見ないようにしていた笠原くんの席の方をちらりと見る。

そこに笠原くんの姿はなくて、一人ぽつんと座っている聡くんが暇そうに大きなあくびをしていた。



どこからこのメールを打っているんだろう。

ううん、そんなことより、メールを見なきゃ。

どんな内容であったとしても、あたしに送られてきたメールなんだから。