「俺と別れろって言ってたけど……、おまえには関係のねぇことだろ!?」

「笠原くん、成美ちゃんは……」

「うるせぇよ!!」



笠原くんの大きな怒鳴り声で、場がしんと静まり返る。

あたしはそれ以上なにも言えなくなって……。

成美ちゃんを抱えるようにして、その場を立ち去っていく笠原くんの後ろ姿を見つめることしかできなかったんだ。