今のあたしにもいえる言葉だ。

聡くんと付き合っている理由。


もしも、聡くんのことを好きな女の子がいて……。

その子が、あたしと聡くんが付き合っている理由を知ってしまったら。

あたしは今の成美ちゃんのように、その子から非難されるに違いない。



「……成美!」



騒ぎで集まってきた生徒の中から、笠原くんの声が聞こえてきた。

成美ちゃんは笠原くんを見た瞬間、わっと泣き出し、そして笠原くんにすがりついた。



「おまえ、なにやってんだよ」



笠原くんの鋭い視線があたしを突き刺す。



「なに……って……」