「俺の事よりさ、陸哉はどうなんだよ。彼女、美波チャンだっけ?上手くいってんの?」

翔はサラッと会話を変えた。

「あ~美波?卒業して~すぐに振られちゃった★笑」

笑って話す陸哉。
でも、どこか悲しげな顔だった。

「別れたのかよ?しかも振られたとか、ダサッ(笑)」

「うるさいな!!あっ…これから2人でナンパしに行こうぜ★寂しい陸哉クンは彼女が欲しいんだよ~」


「勝手に言ってろ(笑)俺はパスな~」

そう言うと翔は伝票を持ち、立ち上がった。

会計に向かう翔を追うように、陸哉も急いで席を立つ。


「お会計は3850円になります」

翔は自分の食べた分の金額を出す。

「…あれっ!?あれ!?」

突然、陸哉が叫び出した。

「陸哉…何大声出してんだよ?」

「翔…サイフ忘れた(笑)」

少し申し訳なさそうに、陸哉は苦笑いした。


「はあ!?お前ふざけんなよ(笑)」

「いや~本当ごめんって!!立て替えといて★陸哉クンからの一生の、お・ね・が・い♪」

気持ち悪いんですけど……。