『俺だよ、俺!! わかる!?』







一瞬、どうしようかな、と迷ったけど。







「あー、うん……、吾郎……でしょ?」







あたしが答えると、『ファイナルアンサー?』と間抜けな返答がかえってきた。





あたしは溜め息を洩らして、「はいはい、ファイナルアンサー」と答える。






『大正解っ!!

よく分かったね、朋ちゃん!!』






「そりゃ分かるよ」






『へへっ、愛の力??』






「ばーか。こんな夜中に相手の迷惑も省みず電話してきて、あほみたいに明るい声だすのは、吾郎くらいだっつーの」






『あははっ。ねえ、朋ちゃん、いま家?』






「うん、さっき帰ってきたとこだけど」






『わーぉ、相変わらず働いてるねー』