「俺さ、自分の女に手ぇ出されて怒ってるんだよね」



るー君?



「だから…手加減はしないから」



いつもと口調が違うるー君。



そして、足に力を入れ、男を蹴り上げた。



…蹴り上げた?



「え?」



目の前で起こっていることに目を見開く。



「ふぅ…もう遥に手を出すんじゃねぇぞ」



「は、はひっ!い、行くぞっ!」



チャラ男は仲間を連れて屋上を出て行った。



誰か、私に今の状況を教えてください。



全然ついていけないよっ。



でも1つだけわかることはある。



るー君が助けてくれた。



るー君の呼びかけを無視したのに…っ。



本当にるー君は優しいな。