「ロッキー、帰ろ。」


我が愛するバカ犬ロッキーが枯れ葉の山に潜り背中をスリスリしているのをちょっとだけカワイイッとか思った事は心の奥深くにしまっておこう。


「枯れ葉だらけじゃん。
マダニ洒落なんないわよっ!
ロッキー、お家帰ったらお風呂だからね。」


そんな事を言いながらも、私はある思いを打ち消そうとしていた。


ある思いとはーーーー











「べ、べ、別に田村くんの事
そんなに好きじゃないもん。」



今はまだ………。


そうよ。
まだ、田村くんがどういう人なのかとか全然、知らないし、向こうだって私の事、何にも知らないもん。


だから、
だからーーーー


今、こんなにも胸がドキドキしてるけど


なんだか、息が苦しい気がするけれどーーー