動揺を悟られないように、スッと愛花から視線を外す。

そのまま黒板の方を向き、チョークを手に取って絵を書き始める。


「なに書くの?」


愛花が私の横に立ち、私の手元をジッと見つめる。


『ん〜?マックス』

慣れた手付きで、愛花の愛犬・マックスを黒板に描いていく。


「相変わらずマーくん書くの上手いねぇ」

『そう?ありがと』

愛花に誉められ、笑顔で答える。



あとはここにまぁるいオメメを書いてっと。


「ラストの歌、告白でしょ?」


ボキッ


突然、愛花が核心を突いて話をしてきた。

ビックリして思わず力が入り、チョークが折れてしまった。