翌日。



「ひどくお疲れのようで。」



「全くだよ…私、もう嫌だよ!!」



朝の教室で。



着替える雛に雑用のことを愚痴る私。



「1日目でそれって…まだ4日もあるんだよ?」



「わかってるけどさぁ…あ、でもね。」



私はそう切り出して岬のことを話した。





「はぁ…あのツン猫がねぇ…」



「すごい成長でしょ?!もうツン猫君じゃないよ~!」



「いやぁ…今まで通りな気がするけど。」



そんな雛の言葉にそう?と首をかしげる。



しかし、チャイムが鳴ってしまったため、私は納得しないまま席に着いた。



そして…



「おはよ!岬~」



「…はよ。」



そう今まで返してくれなかった挨拶を返してくれた岬。



ほらやっぱり!



成長してるって!絶対!!



私はそう確信して満足げにうなずいた。



そうすると。



「おい!京汰!!今日のパス、すっげぇよかったぜ!」



そう話しかけられる岬。



確かこの人もサッカー部だったっけ。



「……別に。大したパスじゃない。」



そんなそっけない返答をする岬。



……あれ?!




「はぁ?なんだよそれ。褒めてやったのにさー」



「別に褒めろなんて頼んでないし。」



また生意気な言葉。



あーあ…



そしてサッカー部の人はそのまま不機嫌そうに立ち去って行った。



「岬ー?何やって…」



「あれが普通の俺の対応。」



「え。まぁ、確かにそうだけど…」



私は頭を抱えた。




なんで…ほかの人にはツン猫のままなの?!



そんな岬の悩みを抱えることになってしまった私だった。