高山side
…こいつさぁ。どうしてこんなに必死になれるんだろ。
雨の降る中、必死に奈留を探す岬に…
正直、理解できなかった。
しばらくして雨足が速くなったころ。
僕はある人影を見つけた。
あれ…は…
「奈留サン?」
何度も見てもあれは確かに奈留の姿だった。
「岬君。…あそこ。」
僕はそう言い血眼にして探している岬君に指し示した。
彼もハッとした顔をして
「槙谷っ!!」
と叫び、走っていってしまった。
…そんな体力、もうどこにもないはずなのに。
なんであんなに叫んで走っていける?
「……大事な女だからか。」
そう。奈留が…大事にしたい女だから。
あいつは…ああやって走っていけるんだ。
でも、僕はあんなことできない。
「僕の気持ちの負けか。」
きっとそうだから奈留も僕の方を向いてくれなかったんだ。
僕は歩く。
濡れきった体をお互い抱きしめあう二人の元へ。
まぁ僕は…
「大丈夫?」
そう声をかけてあげるだけ。
「うんっ…ありがとう…」
僕に対してなんて言ってない奈留の言葉を聞くだけ。
「早くおりなきゃ…本当に風邪引くわよ?」
そう言う雛の後をついていくだけ。
____だってこの岬君と奈留の恋物語の中で僕はエキストラだから。
…こいつさぁ。どうしてこんなに必死になれるんだろ。
雨の降る中、必死に奈留を探す岬に…
正直、理解できなかった。
しばらくして雨足が速くなったころ。
僕はある人影を見つけた。
あれ…は…
「奈留サン?」
何度も見てもあれは確かに奈留の姿だった。
「岬君。…あそこ。」
僕はそう言い血眼にして探している岬君に指し示した。
彼もハッとした顔をして
「槙谷っ!!」
と叫び、走っていってしまった。
…そんな体力、もうどこにもないはずなのに。
なんであんなに叫んで走っていける?
「……大事な女だからか。」
そう。奈留が…大事にしたい女だから。
あいつは…ああやって走っていけるんだ。
でも、僕はあんなことできない。
「僕の気持ちの負けか。」
きっとそうだから奈留も僕の方を向いてくれなかったんだ。
僕は歩く。
濡れきった体をお互い抱きしめあう二人の元へ。
まぁ僕は…
「大丈夫?」
そう声をかけてあげるだけ。
「うんっ…ありがとう…」
僕に対してなんて言ってない奈留の言葉を聞くだけ。
「早くおりなきゃ…本当に風邪引くわよ?」
そう言う雛の後をついていくだけ。
____だってこの岬君と奈留の恋物語の中で僕はエキストラだから。