「え…ええっ?!」



私は驚きをかくせないでいた。



確かに岬とは同じグループになりたかったけど…



今のこの状況じゃ絶対に無理だし。



それに…



私はニコニコ笑っている高山を見た。




彼は私の視線に気づくと気持ち悪いくらい満面の笑みでこちらを向く。








____じゃあ僕が魔法をかけてあげるからねー___




そんな高山のメールを思い出しハッとした。




ほ、本当に魔法だ…!!




私が呆気にとられていると




「そこのグループ。決まったならメンバー表書きなさいよー?」




先生が私達にそんな指示をとばした。




「よし。じゃあ決定ということで。名前書こうか~」



「俺は嫌だぞ。」



「岬くーん?文句は言っちゃダメだよ?」




岬は高山にうながされるがまま、




シャーペンを持たされる。




渋々ペンを走らせる岬を見て私は少し笑みをこぼしてしまった。




やっぱり私、岬が好きだ____




そう改めて思った短い瞬間だった。






「奈留。次書いて?」




高山に言われ、私はうなずくと岬からペンを受け取った。




「…ん。」



「ありがと。」



やっぱり素っ気なかったけど。



こんなささいなやり取りでも嬉しく感じた。








私、キャンプで少し勇気出してみようかな。




ふとそう思った私だった。