「えと…岬…?」



私が声をかけるが岬はすたすた歩きながら




「答えろよ。なんでお前はあんな奴と楽しそうに話してるのか。」




…そんなこと言われましても。




どうやって岬の機嫌をとればいいのかわからない。




そうしているうちにあっという間に下駄箱の前まで来てしまった。




そこで岬は立ち止まった。





「岬…、」





「俺ってきっとずるいんだな。」




私の言葉をさえぎって言う岬。




「え…?」




岬の言葉が読めなくて私は首をかしげた。





「だって俺、奈留の告白を保留してんのに…こうして嫉妬してる。」




そううつむいて言う岬。




しかしすぐに顔を上げ私を見つめた。





「俺、亜美先輩のこと好きじゃないから。」






そう真っ直ぐぶつけてくる…言葉。






「え…」




私が驚きのあまり戸惑ってると




「だから告白の返事。今するよ。」




次々と出てくる驚愕の言葉に私の頭はついていけないでいた。



「俺__」




そこで、岬の言葉は切れた。





なぜなら私の背後に…







「はーい。いちゃいちゃタイムはそこまでね。」




と言い笑う…高山が現れたためだ。




「お前っ…」




「ちょっと高山?!どうして…」





「さぁさぁ。帰りましょうね~」





「ふざけんなっ!俺が今……」





岬はそこまで言って口をつぐんだ。





「もういい。」




そう興味がなくなったように言い捨てるとそのまま去ろうとした。





「ちょっと岬!!」




私が追いかけようとするが高山に制された。




私はきっと高山をにらむ。




相変わらずのニコニコっぷりの高山。




本当…この人のせいで全部めちゃくちゃ。