二宮くんって、家と学校でけっこうギャップがあるみたいだ。
家では無愛想ではあるもののふつうに話してくれるし、触れても平気っぽいし。
頬に手を添えられたことも、あったし……
そこまで考えて、ぼっと顔が赤くなる。
な、なんで思い出してんのあたし!
忘れなくちゃ! あれは事故……!
……なのかは知らないけど、とにかくいま考えることじゃない!
「じゃあ全クラスそろったし、委員会はじめるぞ~」
担任の声に、ざわめきは少し落ち着いた。
同じく前に立っている図書委員長の号令がかかり、それをあいずに委員会がはじまる。