あ……

学校だと、こんな顔するんだ。



そういえば同居をはじめてから二宮くんを学校で見たのははじめてだ。




「委員のやつが休みなんで、代行です」




前に立つあたしの担任に、そう報告する二宮くん。


家で聞くよりずっと無愛想で、なにも感情がこめられてない声だ。




「そうか、わかった。それにしても、お前も大変だな」


「……はあ」




名簿にチェックを入れた担任がまわりを見渡し、女子のさわぎように苦笑する。


それにあいまいにうなずいて、そのまま席に向かおうとした彼と、



偶然ばちっと目があった。