「なに急に~。紫乃、もしかして二宮くんのファンになったの!?」


「べ、べつにそんなんじゃないよ」


「じゃあなんでさっき悲しそうな顔してたの~?」


「それは……」




彼と接点ができたから。

二宮くんが昨日からあたしの家に住んでるから……



なんて言えるわけない!




「と、トイレ行ってくるね」




あたしは興味しんしんなふたりからの質問から逃れるように、お弁当を片付けて席を立った。



食べ終えたみゆきもついてきてくれて、ふたりで教室を出た。




「ねえねえ、紫乃ちゃん」