つぶやいて、いやな気持ちになった。


いい人なのに、そういうことする人だったらと思うと、ちょっととまどってしまう。



そんなことを考えていると、3人の視線があたしに向いてることに気づいた。




「な……なに?」


「いやー。なんか、めずらしいね?」


「なにが?」


「だって紫乃、いままで王子の話してもあくまで他人事だったじゃん?」




いや……まあ、そうだったけど。


人並みに興味はあっても、かかわりなんてひとつもなかったもん。

話したことすらなかったし。