でも、それは二宮くんにちゃんと告白されたからだけじゃなくて。
……きっと、あたしが二宮くんに、どんどん惹かれていってるから。
たっ、たぶんだけど!
カチャカチャと食器を用意して、朝食の盛り付けに入る。
お弁当の準備をかんぺきに終え、朝食をダイニングテーブルに運んだ。
おさらをテーブルに置いたところで、
二宮くんの席にあった黒いスマホが、小さく振動しているのに気がついた。
持ち主の二宮くんは、いまきっと洗面所にいる。
電話だったら知らせなくちゃ、と思って画面を確認した。
「……え」
画面に表示されたのは、LINEの通知だった。
表示名はkanakoだから、おそらく女の子からのメッセージ。
【ありがとう】
お礼の言葉の語尾には、かわいらしいハートマークがくっついていた。