外へ出て辺りを見渡すとすぐに彼を見つけた。
彼と言うより彼の車を見つけた。
真っ白なロールスロイス……
乗り込む瞬間の周りの視線……
心地よく感じてしまう薄っぺらな自分がいた。
バーガー屋さんから車内までの一瞬すらも
身体を冷やす外の外気に手が悴む、
「遅いよ馬鹿。」
あたしは自分の手を見つめながら吐き捨てた
「本当にごめん〜でさ何食べたい〜?」
相変わらずのヘラヘラ具合にあたしは本当に呆れた。
「美味しいご飯。それ以外は嫌。」
なんともアバウトなあたしの注文すら
「オッケーイ!」
とこれまた能天気な返事が返ってくる。
この人の頭の中が見てみたい。
そして自分はこの人の何が好きなのだろう?
結局一緒に居ることを選んでいるのは自分なのだから……