今日も朝からの撮影を終え

先ほどのライターさんと一緒に

手をつけていなかったケータリングのお弁当の蓋を開けた。

1日の撮影の疲れからか、あたし達の間に会話は無く

なんとなく気まずい空気が流れる。


その沈黙に耐えられず

話しかけたのはあたしからだった。



「 どうしてライターになりたいと思ったんですか? 」


別に興味など無い。

ただ話題がそれ以外思いつかない。

彼女は口の中にあったモノをゴクリと飲み込み話し出した。