それからあたし達は頻繁に会うようになった。
学校生活の中で感じていた孤独感も自然と無くなった
“あたしにも味方がいる”
和樹にもそれを話した。
月に1度のデートでは佳枝ちゃんが彼からどんなプレゼントを貰って
どんな生活をしているのか、
兎に角隅から隅まで報告した。
特に理由は無い。
ただ羨ましく思っていただけ。
本当にその一心だった。
すれ違い始める互いの気持ちにも気付かぬまま…
そしてそのまま高校を卒業を迎えた。
高校生ブランドが無くなった途端
お仕事もめっきり減り収入も激減、
あたしの中に余裕が消えていくのが自分でも分かる。
今までとそして、これからの生活の差に気付くまでにそう時間はかからず、
この先の将来を考えあたしはモデルを引退した。
残った口座の残高と
今の自分の金銭感覚が反比例するのも
そう時間はかからないことも
冷静に判断出来ていたのは今でも不思議に思う。