私は歩き出した。その場にいたくなかった。

廉「…待てよ」

ダンッ

私「キャッ」

廉は私の肩を壁に押し付け、逃げられないようにした。
壁ドンみたいな状況だ。

廉「助けてもらっておいて、礼のひとつもねぇのかよ。あぁ?」

私「…うるさい。はなして。」

廉「チッ…」

廉が手を離した瞬間私は走り出した
正直怖かった。
怖かったから逃げ出したかった

しばらく走って、塾についた。
ギリギリだ。

すると、廉も塾に到着した。バイクで。

無免許運転…
そんなことを考えていると廉がこちらへ歩いてくる
いや、塾の入り口に向かっているだけだった

廉「お前今日塾終わったあと残れ…用がある。逃げたら…わかるよな?」

すれ違いざまに廉に話し掛けられ、私はゾクッとした
怖い…今すぐ帰りたいくらい怖い…
でも帰ったら後から廉に何をされるかわからない…
私には塾に行くしか選択肢はなかった