塾は6時半から…
まだ時間がある。本屋にでも行こう。新刊出たし。

本屋にいる時は本当に楽しい。
何よりも楽しい。どこよりもリラックスできる。
大好きなマンガに囲まれていることができるのだ。これ以上の幸福はない。

私「あっ、あった…!」

私「あやかしウォッチの新刊…!」

私の最近のオススメはあやかしウォッチ。
主人公が買った腕時計にはあやかしが取り憑いていて、そのあやかしと共に様々な事件を解決していくストーリーだ。
これを買ったら塾へ向かおう

店員「アリヤトゴザッシタァー」

今の時代大人でも日本語を喋れないのか…
日本も終わったな
さて、そろそろ塾に…

男「ねえねえお姉さん今ひまー?」ニヤニヤ
私「は?」
男「ひまかな?」
私「忙しいです。どいてください」
男「忙しそうには見えないなあ〜遊ぼうよ、笑」
私「どいてください…!」
男「うへへ」ニヤニヤ

ナンパだ…!

?「何してんだよ」

バキッ

男「ウブッ」
?「弱い者いじめとか恥ずかしくねーのかよ!」

バキッ ドスッ ドゴッ

私「あ…!」

私「廉……くん」

?「あれ、俺のこと知ってたの?w」

廉「待ってねこいつ片付けるから」

男「ヒィ…ヒエエエエー!」ダッ

男は逃げ出した。それを廉は舌打ちして見送るとこちらに振り向き

廉「大丈夫だったか?」

私「…え…ええ。」

廉「無事でよかったぜっ!へへっ!」

私「でも人を殴るのはどうかと思うわ。」

廉「…へ?」キョトン

私「…ハァ」

溜め息をついてわたしは歩き出した

廉「あっ待って!」

私「何?塾に間に合わなくなるのだけれど。第一、不良は嫌いなの!私に関わらないで!」

本当は感謝すべきなのだろうが、私にはできなかった