…昼休み。
うつ伏せになりながらわたしがちょっと可愛くした(先生に怒られるから)机に座っていた。
「…真穂…真穂の得意なデコ変にいったの?」
上を見上げると美夏の姿。
「みぃかぁ~…今日はデコってないぃ~…。」
「なにしたの?昼ごはん…。食堂混むよ?」
「うん…。」
わたしはブルーな気持ちのまま立った。
「…おい…。」
「…え?…」
そこには腕で顔を隠して真っ赤になった矢上君の姿。
「ちょっと…いい…か?」
「うっ…うん。美夏、先に行ってて?」
「うん…わかった…。」
どうしよう…てぇがぁみぃ~…。

わたしたちはだれもいない屋上へ来た。
『…。』
ふたりとも無言のまま1…2分…。
「あのさ…。」
最初に切りだしたのは矢上君。
「うん…。」
「これ…。」
うわあぁぁぁぁ!?…やっぱり…。
「…読んだよね?」
「ああ…。」
「ひいたよね…。」
「いや…気持ちが伝わってくるいい手紙だと思う…。」
…え…。
「ほっほんと!?」
つい満面の笑顔になるあたし。
「うん…。」
「そ…それで…。」
返してくださいっていうのもちょっとなぁ…。
「あのさ…俺も…好きだ!付き合ってください!!」
「…………え…。」
あっ…あれぇ~…ん?
おっおっかしーなぁ…。
「あ…あのぉ…さっき…なんて…。」
「何回も言わせんじゃねぇ!!一回で聞け!!」
「はっはいぃ!!」
するとさっきまで強気だった矢上君が真っ赤になっていく。
「好きだ!!付き合ってほしい!!」
そう言って矢上君は頭を下げた。
「……。」
まだ信じられないあたしは「あ~~…」と赤くなっている矢上君をずっと見ていた。
「……。」
するとガバッと顔をあげる矢上君。
「ガン見してんじゃねーよ!!」
「はっはい!!」
「…それで…どうなんだよ!!」
「何がでしょうか…。」
「おっ…おまえぇ~~~!!」
「えっあっはっはい!!よろしくお願いします!!」
「マジで…か?」
目をパチクリさせる矢上君。
「はいぃ~!!」
「そっそうか……じゃあ…その…今日いっしょに帰れるか?」
「はいっ!もちろんです!!」
「そうか…迎えに行く…から。」
そう言って矢上君は消えて行った…。
…っは!
…うそでしょ~~!!