「あはぁん…今日もかっこよかった!」
「へぇ…。」
「なんなの?その反応…。」
いつものような会話。
あたしが矢野くんを見てから帰るのはいつもお決まり。
それに付き合ってくれている美夏はなんだかんだで優しい。
「それで?告白しないの?」
美夏が真顔で言った。
「なっ…なによ~…いきなり…。」
「いつまでも見ているだけじゃダメじゃん?わかんないけど…。」
「うん…。」
そうだよね…美夏にいつまでも付き合ってもらうのはよくないし…。
「まぁ、真穂が決めることだからあたしはどっちでもいいよ。」
「ううん!!あたしラブレター書いてくるから!!」
「は…?」
「んじゃ!!今日は徹夜だぞ~~!!」
あたしはそう言って一目散で家へ帰った。

「……。」
机に向かって紙を見つめること1時間。
…なんて書けば…いいの?わかんない~~~!!
そう思ったあたしは美夏にメールした。
〈みかぁ~~!!
 なんて書けばいいの??わかんな~い!!
                          真穂 〉
(ピロピロ…♪)
…早いし!!
〈自分の気持ち。
                          美夏 〉
…短いよ~~!!
でも、美夏の短い文の内容はだいたいわかった。
「よ~し!書くぞ~!!」
デコペンを何本も持って真剣モードに入る。
自分の思いを伝える…そう思った夜でした。